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冬の楽しみ

 

 異常気象と言えるような夏が過ぎ、雪の便りも聞こえると、もう頭の中は冬まっしぐらウインタースポーツを考えている方々も多いのではないでしょうか。
 私は社会人一年生の時に悪友に捕まりスキーの道に引きずりこまれ、年間ボーナスのすべてをスキーに注ぎ込む生活が続くことになりました。
 まあ、おかげで現在でも子供には負けることなく(体力面では負けていますが・・・)滑ることができるため、年に数回に減った場面でも父親の勇姿を見せることができています。(あと何年?)

 さて、私が夢中になっていたころは2mを越える長さのスキー板を履いていないと上級者の仲間入りができない感じがあり、脚力や身長がない人でも無理やり長い板を履いている姿を見かけました。(私もその一人でした。)

でも、スキーの世界も日々進化しており、カービングスキーが出てからは、カービングスキー一色となっています。

 このカービングとは英語でCARVEが語源で、スキーで使う場合は雪面をエッジで掘るように滑る、つまり横ズレのない、2本のレールに乗ったような滑りのことを意味しています。

 そんなカービングスキーは、90年代後半からレースの世界にぼちぼち出始め、同時に市場にも一部のメーカーから従来のスキーと共に発売されました。
 しかし、発売したメーカーも試行錯誤が有ったようで、スキーの長さやサイドカーブも従来の延長型でしたが、98年にはほぼ全社から発表されました。
 その後、さらに改良され現在のような形状になってきました。そして、それと同時にレースの世界もレーシングフォーム、レースの進入コースなどが大幅に変わり、レース用、市販用共にブーツ、ストック、ウエアなども年々変わってきました。

 現在のカービングスキーはスキーの前後が幅広でサイドカーブが深くなっている為、脚力や体重に関係なく雪面を捉えて簡単に曲がることができます。 しかも、身長マイナス20cmの長さでも十分な回転力を得られるため、現在では大人用から子供用まで市場の全てが、短く、軽く、取り回しも楽なカービングスキーになっています。道具が進化したおかげでスキーも簡単になってきました。

 私が子供たちとスキーをする時は「楽しくなくっちゃ、スキーじゃない」を、合言葉として楽しみながら滑っています。
 驚異的に込み合った一時のスキーブームも去り、ゆっくりとスキーが楽しめるようになったゲレンデで、皆さんも合言葉を唱えながらカービングスキーで楽しんでみませんか。