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4月号
 

単位の話

 

 単位・・・日常的に当たり前のように使用していますが、よく見てみると同じことを表すのに、なぜか単位が違っている、なんてことがありますね。いろいろと知っておくと便利な場合がありますので、ちょっとだけ紹介してみたいと思います。

 まずは、接頭辞についてです。あまり耳慣れない言葉だと思いますが、
要は(メートル)や(グラム)などの前についている、(キロ)や(ミリ)等のことです。

記号

読み方 ×10n





なし

µ

テラ
ギガ
メガ
キロ

ミリ
マイクロ
ナノ
ピコ
1012
109
106
103
1
10-3
10-6
10-9
10-12

 この他に、(センチ)10-2 や(デシ)10-1等いろいろなものがありますが、主に1000倍ずつ変わるのが特徴だと思います。小学校などで、長さを教える際に一番最初にcm(センチメートル)が出てきて、その次にmm(ミリメートル)が出てくるので、非常に混乱しやすいのですが、実は長さの基本がmであると考えれば、簡単に納得することができますね。なんかも、以前はあまり馴染みがなかったのですが、最近ではパソコン用のハードディスクの高容量化によって使用頻度も上がってきました。(そろそろも一般的になりそう・・・)
 
 次に単位についてですが、最初に「SI単位」という、基準があります。SIとは国際単位系のことであり、フランス語で「Le Système International d'Unités」あるいは英語で「The International System of Units」を略したものです。
 長さは(メートル)、重さは(グラム 基本はkg)、時間は(秒)、力はN(ニュートン)、圧力はPa(パスカル)等があります。他にもV(ボルト)、(アンペア)、Ω(オーム)、(ワット)、(ジュール)なんかも該当します。
 長さでは以外にin(インチ)やyd(ヤード)なんてのが日常的に出てきますね。重さではoz(オンス)やlb.(ポンド)なんかでしょうか。意外に忘れがちなのがt(トン)なんてのもあります。これらは、日本ではインチ以外はほとんど、SI単位が根付いていますが、圧力に関してはかなり混在しているように思われます。

SI単位はPaと言われても、あまりピンときませんよね。血圧はmmHgだし、タイヤなどの空気圧はkg・f/㎠でしたし、私の好きな車の世界では、ターボのブースト圧は正圧ではkg・f/㎠なのに負圧ではmmHgなんていう、m同じ計器内で単位が変わるなんて事もありました。つい最近までは天気予報でもbar(バール)を使用していましたね。
しかし、最近ではSI単位に統一しようということで、PakPaに変更されてきています。
 医療の世界では、血圧の表示の関係もあって、まだまだmmHgが一般的ですが、中にはいつのまにかkPa表示に変わってたなんてのもありますので、注意が必要です。1mmHg=133.32Paとなりますので、300mmHgだったものが約40kPaということになりますので、いままで「3」までだったところが、いつからか「4」になっていた、なんてときは単位の確認をして見ましょう。

 筆者の施設で、実際に加圧バッグの表示がmmHgからkPaに変更になっているのに気がつかず、いつもは300(最大メモリ)まで上げていたのに、kPaになって最大が40になっていたので、加圧を30でやめていた、といった事例も確認されています・・・