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3月号
 

タイヤの話

 

 今回は、車のタイヤの話をして見ましょう。
車のタイヤの外側の部分を見てみると、なんだかいろいろな数字や記号が書いてあります。これらは大きく分けて、タイヤメーカー、タイヤのブランド銘、タイヤのサイズ、製造年月日(または製造番号)になります。
 ここでは、タイヤのサイズの部分について書いて見ます。

 タイヤのサイズを表す部分ですが、ほとんどの場合「205/65 R15 94H」や「235/45 ZR17」のように書いてあると思います。

例:205/65 R15 94H
 最初の3桁の数字205はタイヤの幅を表しており、単位はミリです。
 次に繋がる2桁の数字65はタイヤの扁平率で、タイヤの幅に対する高さ(厚み)の割合になります。単位%です。
 3番目のはラジアル構造を表し、その次の2桁の数字15は組み合わせるホイールの直径で単位はインチです。
 最後の2桁の数字94はロードインデックスといって、耐荷重能力を表しますが、この数字自体はただの番号であり、例えば「76」なら400kg、「94」なら670kg、「98」なら750kgという具合に表と照らし合わせる必要があります。
 末尾のに関しては走行できる最高速度を表す記号になります。
タイヤ幅:
タイヤ横の刻印や、リムガード等の特殊部分を除いた一番広い部分の長さですが、実は標準的なリム幅のホイールと組み合わせた場合の数字であり、組み合わせるホイールが太くなると、それつられて、タイヤ幅も太くなりますので注意が必要です。

扁平率:
タイヤの高さ(厚み)÷タイヤ幅であり、当然のことながら数字が小さくなるほど薄いタイヤになります。が、タイヤ幅に依存しますので、例えば
175/70 R15
205/60 R15
では、122.5mmと123mmとほぼ同じになります。同じ車でタイヤを交換する場合、タイヤの直径が変化しないようにしないと、スピードメーターに誤差が出たり、タイヤハウス内に収まらなくなったりする場合がありますので、タイヤ幅を変更した場合には、扁平率で調整するのが常となります。
もしサイズの中に記載がない場合は82であることが殆どです。

ホイール径:
タイヤの内径であり、組み合わせるホイールの外径に相当します。当然ながら娘の部分が合ってないと、タイヤとホイールを組み合わせることができません。ちなみに、この部分が変わると、タイヤ自体の直径も当然変わりますので、タイヤ幅とともに扁平率で調整する必要があります。

ロードインデックス:
細かいことをいえば、耐荷重×4(車のタイヤは4本ですので)は、取り付けようとする車の重量を上回っている必要がありますし、コーナリング時は更に荷重がかかりますので更に余裕を見ておく必要はあります。が、通常は充分な余裕があり、そのあたりを考慮して標準のタイヤサイズが設定されています(サイズごとに標準的なロードインデックスが存在します)ので、購入時に極端なサイズダウン等をしない限りは気にする必要はないです。

速度記号:
先に説明した中では末尾に付いていましたが、ラジアルのRの前に付く場合もあります。 例 ZR (この場合は最高速度ではなく速度カテゴリとなります)
種類は沢山ありますが、現在の主流は、
S: 180km/h H: 210km/h V: 240km/h  Z: 240km/h以上
です。私が車に乗り始めた頃はZはなくVまでだったのですが、車の性能が上がるにつれZ規格が登場しました。
勘違いしやすいのですが、速度レンジが上がるほど高級というわけではなく、速度レンジが上がるほど、タイヤ自体が堅くなる傾向がありますので、乗り心地が重要な高級車用タイヤなどはわざと速度レンジを下げてあったりしますので、必要以上の速度レンジは使用しないようにした方がいいかもしれませんね。

解説
205/65 R15 94H
15インチホイールで標準リム(この場合6インチ)に合わせた場合のタイヤ幅が205mmで、タイヤの高さが133.25mm(65%)のラジアル構造のタイヤ。
最高速度は210km/hで一輪辺りの耐荷重性能は670kg
タイヤの直径は205×0.65×2+15×25.4=647.5mm

235/45 ZR17
17インチホイールで標準リム(この場合8インチ)に合わせた場合のタイヤ幅が235mmで、タイヤの高さが105.75mm(45%)のラジアル構造のタイヤ。
230km/h以上の速度で使用可能
タイヤの直径は235×0.45×2+17×25.4=643.3mm

165 SR13
13インチホイールで標準リム(この場合4.5インチ)に合わせた場合のタイヤ幅が165mmで、タイヤの高さが135.3mm(82%)のラジアル構造のタイヤ。
最高速度は180km/h
タイヤの直径は165×0.82×2+13×25.4=600.8mm

実際には、同じサイズ表記でもメーカーによって微妙に実測値が違ってきますので、計算どおりにはいきませんが、それでも大体のところは算出できますので、タイヤの購入の際はちょっと考察してみると面白いと思います。