9月号 |
BLS
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BLSとはBasic Life Supportの略で、AHA(American
Heart Association)が提唱する「ガイドライン2000」の中で紹介される「救命の連鎖"Chain
of survival"」の中の一部で、傷病者の発見→1.119番通報→2.CPR→3.早期の除細動→4.ACLSとあるうち「傷病者の発見〜早期の除細動」までの部分を指します。
傷病者を発見し助けを呼ぶところから始まり、気道の確保、呼吸の確認、CPR(心肺蘇生)の施行、AEDによる除細動までを行い、ACLSチームの到着までの時間稼ぎおよび蘇生の成功率上昇を目的とします。一般に心停止から除細動までの時間が1分増すごとに約10%成功率が下がるといわれています。 一昔前までは、AEDなどを使用した除細動は医師及び救命救急士にしか認められてはいませんでしたが、昨年(平成16年)7月より厚生労働省により、一般市民によるAEDの使用が認められました。これは、我々臨床工学技士(もちろん、他の医療職も含む)が院内においても、医師の到着をまたずして、堂々と救命に携わることのできるチャンスでもあり、逆に言えば今後は医師ではないから、とか除細動ができないから、といった言い訳ができなくなり、きちんと基本を抑えたスキルの修得に努めなければなりません。 日本においては、日本ACLS協会にて本格的な講習会が行われています。ここでは、ハートセイバーAED、BLS、ACLSに別れ、それぞれ ハートセイバーAED : 成人に対する一次救命、気道異物除去及びAEDの使用 となっており、各々実習を主に身に着けることができるプログラムになっています。 折りしも、8月12日には関西国際空港において、国内の空港初のAEDによる救命が成功したとのニュースも伝わっています。もはや、心肺蘇生は我々のすぐ身近にあります。ぜひとも機会がありましたら、講習会等に参加しスキルアップに努めていただきたいと思います。 |