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8月号
 
 

百害あって一利もない たばこ

 

 各病院の敷地内すべて禁煙になりました。ご協力お願いします。
喫煙の有害性は、今さらいうまでもないでしょう。疫学的にもその有害性は証明されています。1日40本のたばこをすう人の死亡率は、すわない人のそれの2.2倍です。紙巻きたばこの煙には、肺がん、慢性気管支炎、肺気腫の誘因となる物質が含まれています。またニコチンには、血液を濃くし、血液の流れをわるくし、血栓をつくることで動脈硬化に導く物質が含まれています。実際1日40本以上のヘビースモーカーでは心筋梗塞の発症が多いのも事実です。また、たばこをすう妊婦の未熟児出生率は、すわない人の2倍です。
 これだけ有害で、1つも有益な作用がないたばこがやめられない理由はなんでしょうか。たしかに、多忙な現代人の日常生活のなかでは、たばこは日に何回かの句読点、一服の清涼剤です。仕事がひとくぎりついたとき、食後などは特にたばこのうまさがしみじみと感じられる一瞬です。しかし、それをみとめたうえでも、これだけの喫煙の害を理解し、さらにたばこをすわない人にとって煙がきわめて不愉快であることを考えれば、1日も早く禁煙する必要があるでしょう。
 たばこをやめることの困難さは、多く語られています。たばこを減らそうとするからやめられないのです。たばこの有害さを理解し、それに対して強い意志をもっていれば、禁煙はそれほどむずかしいものではありません。私も5年前までは1日30本は吸っていました。喫煙者のみなさん、思いきってやめましょう。

 そして最近よく耳にする生活習慣病、これに関して「サ・シ・ス・セ・ソ」の注意があります。簡単ですから覚えてください。
サ・・酒
シ・・塩
ス・・睡眠不足
セ・・精神的ストレス
ソ・・その他、運動不足・過食
食事に気をつけて、運動をしてストレスを溜めない生活を送ることが必要です。